狭心症とは
心臓に対して栄養や酸素を含んだ血液を送っている血管(動脈)を冠動脈と言います。
この冠動脈で動脈硬化が進むなどすることで、血管狭窄や一時的な血管閉塞が起き、それによって様々な症状が起きている状態にあるのが狭心症です、
一口に狭心症といいましても、大きく3つのタイプ(労作性狭心症、不安定狭心症、冠攣縮性狭心症)に分類されます。
労作性狭心症
このタイプは動脈硬化の促進によって起きるもので、血管壁にコレステロールが蓄積し、これが堆積物(アテローム)となって、血管狭窄が起き、血流が悪化することで症状が出るようになります。
なお労作性狭心症は、身体を動かしたときに胸に痛みや違和感、圧迫感が起きるというものですが、安静にすることで症状はやわらぐようになります。
不安定狭心症
また不安定狭心症も動脈硬化の促進が引き金となっており、これがさらに隆起してコブ状になったのがプラークです。
このプラークが破綻して血栓が作られるようになれば、冠動脈の狭窄はさらに進むようになります。
これを不安定狭心症といい、この状態にあると安静にしていても胸痛や胸部圧迫感などがみられ、胸痛発作は20分程度続くこともあります(労作性狭心症は5分程度)。
なお形成された血栓によって血管閉塞が起きた状態になるのが心筋梗塞で、放置が続けば血流の途絶えた部位から心筋が壊死していき(強い胸部痛に見舞われ、発作は20分以上続く)、生命にも影響するようになります。
冠攣縮性狭心症
3つ目の冠攣縮性狭心症は、動脈硬化が原因となるものではありません。
この場合は、冠動脈が痙攣することによって血管狭窄や閉塞が起きるタイプです。
夜間~朝方に起きやすく、安静時に起きることが大半です。
この場合、胸が締め付けられたり、圧迫されたりといった発作が5~15分程度続くようになります。
なお冠攣縮性狭心症については、喫煙・飲酒、ストレスなどが関係しているのではないかともいわれています。
検査について
心電図検査でSTの変化を確認したり、心臓超音波検査(心エコー)で心臓の形や大きさを調べたり、血液検査で心筋障害マーカーの上昇などをみていきます。
さらに詳細な検査が必要となれば、CTや心筋シンチグラフィなども行われます。
治療について
狭心症による胸痛発作が起きている際の治療としては、速効型とされる硝酸薬が用いられます。
また発作を予防するための薬物療法としては、カルシウム拮抗薬、β遮断薬、硝酸薬等が使われます。
このほか、血栓を作られないようにするための予防薬として抗血小板薬や抗凝固薬を使用することもあります。
また動脈硬化促進が原因であれば、スタチン系薬剤を使用していくほか、生活習慣の改善(食事療法、運動療法)も行っていきます。
このほかにも医師が必要と判断すれば、カテーテルによって血管を拡張させる経皮的冠動脈インターベンション(PCI)などによる血行再建術が検討されます。
急性心筋梗塞
冠動脈でプラークが破綻し、血管内で血栓ができて血管が閉塞することで血流が途絶え、その冠動脈が栄養していた領域の心筋が壊死することを急性心筋梗塞といいます。
血管が閉塞する部位や閉塞時間の長さによって壊死する心筋の場所や範囲が異なります。
壊死する心筋が広範囲であると突然死に至ることもあります。
長く続く(目安20分以上)強い胸痛、意識障害などが生じた場合、急性心筋梗塞であれば緊急で集中治療が必要ですので、救護活動をしつつ救急車を呼ぶことをおすすめします。